池田来翔選手(シドニー/千葉ロッテ)☆ABL仕込みのプレースタイルで勝負!

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プロ入り2年目の2023年は、一軍で40試合に出場。打率.269、本塁打2、打点8の成績を残した。

「1年目は全く結果が出ず、自分のやりたいこともできずに終わってしまったけれども、2年目は少し、光が見えてきました」と池田選手は言う。要因の一つは、1年目オフのフォーム改造。ライナーで外野の間を抜ける、理想の打球が一軍でも打てるようになった。

一方で、1シーズンを通して一軍の試合に出続ける体力の面で、課題も見えた。そんな折、球団から提案されたのがオフのABL・シドニー派遣だった。

「日本とは全く異なる環境のなかで、野球の面でも私生活の面でも対応できる力が身に付けばいいなと思いました」

シドニーでの滞在先は、本拠地球場から車で1時間超の山の中。最初のうちは夜更けに夜行動物の足音が屋根の上から聞こえるたび、ギョッとした。日々の球場入りに加え、広いオーストラリア国内の遠征も当日移動。空路で5時間ほどかかる場所もある。移動後、疲れた顔ひとつせず試合をこなす同僚選手たちを見るにつけ、彼らの心身のタフさに感心すると同時に学びも得た。

 ラウンド6までの24試合中、「一番・セカンド」で21試合にスタメン出場。打率.222、本塁打1、打点6の数字以上に、存在感を見せた。何より池田選手にとって、「来季勝負しなければいけない」セカンドのポジションを海外リーグで守り切ったことは、大きな自信になったはずだ。

「日本ではどうしても、すべてのプレーにガッチリ力が入ってしまい、思うようなプレーにつながらなかった部分がありました。でもABLでは日本と同様に“結果を出してやる”と思いながらも、力がいい感じに抜けたプレーができたんです。このプレースタイルを日本でも貫いて、来季に臨みたい」

日本に帰って「勝負しなければいけない」セカンドの定位置に立ちはだかるのは、チームのキャプテン・中村奨吾選手。オーストラリアABLでの大いなる経験を糧に、大きな壁に挑む。

Profile
いけだ・らいと●1999年12月11日生まれ、千葉県出身。習志野高から国士舘大を経て2022年ドラフト2位で千葉ロッテに入団。本職は二塁ながら、内野はどこでも守るマルチプレーヤー。プロ入り2年目の今季、5月末の死球で右手薬指を骨折しながら、7月中旬まで試合に出続けた。ABLでの成績は21試合に先発出場、打席81、安打18、本塁打1、打点6、打率.222。

【お知らせ】池田来翔選手と中森俊介投手のインタビュー全文が、1月17日発売の『週刊ベースボール』1月29日号に掲載されます。あわせてご覧ください!

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