ブリスベン・中村勝投手、開幕戦は惜しくも負け投手に
ブリスベン・バンディッツの2020/21開幕試合となった1月5日、アデレード・ジャイアンツ戦。
先発のマウンドを任されたのは、今季チームに加入した中村勝投手(元北海道日本ハムファイターズ)でした。
昨春からブリスベンに滞在し、語学学校に通う傍ら、地元のクラブチームでプレーしていた中村投手。そこでの実績が認められ、トップチームであるバンディッツと契約。その後、下部チームのリーグ戦やバンディッツの紅白戦で好成績を残し、開幕戦先発を勝ち取りました。
中村投手は初回、ジャイアンツの一番・リトル選手にいきなりレフト線二塁打を打たれ、続く二番・シモンズ選手に四球を与えます。三番・ランドルフ選手を3球三振に打ち取り、一死一、二塁で打席には四番・ミード選手。
ミード選手はアデレード出身、MLBフィラデルフィア傘下から19年秋、タンパベイにトレードされた20歳の有望株です。カウント1ボール1ストライクからの3球目、そのミード選手の放った打球は、センターオーバーの3ランに――。
いきなり3点のビハインドを背負った中村投手ですが、五番・ウイリアムズ選手にファウルで粘られながらも三振を奪い、落ち着きます。2回は八番・マッカードル選手にセンター前への単打を打たれはしたものの、後続を抑え、この回0点。
3回、先頭のシモンズ選手にレフト前ヒット。その後二死を取りましたが、五番・ウイリアムズ選手に四球を出したところで、交代となりました。
中村投手と交代したビーティー投手がヒットを打たれ、ジャイアンツがさらに1点を追加(中村投手の自責点)。5回にもランドルフ選手の一発で、6点目が入りました。
一方バンディッツは2回裏、3四球と相手の野選で1点を返しますが、それが唯一の得点に。ジャイアンツの先発ベッグス以下3投手にわずか1安打に抑えられ、開幕戦は黒星スタートとなりました。
【1月5日、中村勝投手の成績】
勝敗0勝1敗 投球回2.2 投球数63(うちストライク41) 被安打4 奪三振5 与四球2 自責点5 防御率16.88
⇒試合の詳細、ボックススコアなどはこちらから(英語)
【中村投手の試合後コメント】
よかったところもありましたが、同時に僕のもっている悪いところも出てしまった試合でした。
よかったのは、三振が取れたところ(奪三振5)。全体的にカーブの精度がよかったし、それで三振を取れたことは自信になりました。ただ、そのカーブも危ない球は多少ありましたね。
悪かった点は、若干投げ急いでしまったこと。気持ちが先走った部分があって、投げている球の感覚がいつもと少し違いました。特にスライダーはここ数試合の中で一番キレが悪く、コントロールも思うようにできませんでした。
(初回、四番のミード選手に打たれた)ホームランは、フォーク。ストライクを取りにいったところをしっかり捉えられました。自分自身、あそこは安易にいってしまったなと反省しています。
次の試合はまだどうなるかわかりませんが、それまでに練習の中で“投げる感覚”を修正。幸い、試合中に修正ポイントにも気付くことができたので、そこを重点的に意識して練習していきたいと思います。
先発の僕がリズムを作れず、結果、こういう試合になってしまいました。次戦はトータルでしっかり抑えられるよう、気を引き締めていきます。
【1月5日ブリスベン・ハブ開催2試合の結果】
Adelaide Giants (1-0) |
3 | 0 | 2 | 0 | 1 | 0 | 0 | 6 | 8 | 2 | |
Brisbane Bandits (0-1) |
0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 |
Perth Heat (1-1) |
2 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | 5 | 9 | 3 | |
Brisbane Bandits (0-2) |
0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 4 | 0 |