キッズ・ベースボール・クリニックinオークランド
12月8日、オークランド対キャンベラ戦が行われる前のノースハーバー・スタジアムで、『キッズ・ベースボール・クリニック』が行われた。日本から参加した講師は清水直行さん(元千葉ロッテほか=投手、現琉球ブルーオーシャンズ監督)、吉村裕基さん(元横浜ほか=内野手、外野手)、成瀬善久さん(20年は栃木ゴールデンブレーブス=投手)の3人。
清水さんと、『ニュージーランド野球友の会』が中心となって開催する野球教室は、今回で5回目を数える。2015年、清水さんがニュージーランド野球GM補佐兼同国代表統括コーチに就任したことを機に、「清水さんを応援しよう」と同国在住の日本人約30人が集まり、「友の会」を立ち上げた。その友の会が年会費を集め、オークションなどで得た資金を毎回、ボランティアでやってくる講師たちの渡航費、滞在費に充てている。
第1回から3回は、元ヤクルトの宮本慎也さん(内野手)が3年連続、第3回は同じく元ヤクルトの坂本弥太郎さん(投手)が講師として参加。第4回となる昨年は、オークランドに派遣されていた千葉ロッテの選手たちが講師を務めた。
今回は子どもたちを幼児組と少年組の2グループに分け、それぞれキャッチボール、ノック(幼児組は手で転がしたボールを捕る練習)、バッティング。トゥアタラや地元ローカルチームの日本人選手たちも講師に加わり、にぎやかな子どもたちの声が、グラウンドに響いた。
「横浜時代も、米軍基地の子どもたちに野球教室をしたことがあるんです。日本の野球とは違うけれどもベースは一緒なので、ぜひニュージーランドの子どもたちにも野球を好きになってほしい。そのためにも、まずはケガをしない体の使い方を覚えてほしいですね」と吉村さん。成瀬さんも来季、栃木のコーチ兼任投手を務めることもあり、ちびっ子選手相手とはいえ、またとない予行練習になったようだ。
野球教室の最後には、講師たちが「野球は一日では上手になれないので、毎日練習を積み重ねていくこと」「これからも野球を楽しく、長く続けてね」「いつか日本やメジャーリーグに来てプレーしてね」と子どもたちに語り掛け、楽しい2時間を笑顔で締めた。
野球教室の終わりに、子どもたちに野球の楽しさを伝える講師たち(左からオークランド・奥本涼太投手、成瀬さん、吉村さん、清水さん,オークランドのフィジコ・広瀬大輔さん))