2019/20 ABLチーム紹介【南西地区】

PHOTO – Brett Fewson | SMPIMAGES.COM / ABL. Action from the 2019/20 Australian Baseball League (ABL) Round 1. Clash between the Canberra Cavalry and Melbourne Aces at MIT Ballpark in Canberra, ACT. This image is for Editorial Use Only. Any further use or individual sale of the image must be cleared by application to the Manger Sports Media Publishing (SMP Images)

Perth Heat(パース・ヒート)

【2018/19成績】
24勝16敗=南西地区1位

【チーム紹介】
攻撃力に長けたチームで、昨季はリーグトップの289得点を叩き出した。37打点のアレックス・ホールと、25打点のロビー・グレンディニング、24打点のティム・ケネリーのプレミア12代表コンビが全員再契約。元メジャーリーガーのピーター・コズマも2季目を迎え、さらに脅威を増しそう。先発投手陣はやや安定感に欠けるが、新加入の元南アフリカ代表、ディラン・アンスワースが救世主になるか。今季アメリカで3Aまで経験した、オーストラリア出身20歳の若手、ジェス・ウイリアムスにも注目!

【マメ情報】
パース・ヒートは今季、球団創設30周年を迎える。旧ABLから通算すると六度のチャンピオンに輝いた、名門チーム。NPBの球団と提携して選手が派遣されたことはないが、14年、当時東北楽天の中川大志が自ら志願して2カ月間、チームに加わった。中川は26試合に出場、打率.315、打点15、本塁打2を記録した。

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Melbourne Aces(メルボルン・エイシズ)

【2018/19成績】
23勝17敗=南西地区2位

【チーム紹介】
元メジャーリーガーでオーストラリア代表の主軸、ルーク・ヒューズが昨季、パースから移籍。同じく元メジャーリーガーで17/18年、メルボルンに在籍していたデーモン・ヤングが戻ってくる。また、かつてアデレードの2シーズンで47試合に出場、打率.303、本塁打8、打点38を記録したクインシー・ラティモアが加入。これにオーストラリア代表のダレル・ジョージを加えた長打力のある打線は、他球団の脅威になりそうだ。ディフェンス面は先発ローテーションからルジックとルーク・ウエストファルが抜けたのが気になるところ。打高投低傾向にあるため、バットで投手陣を助けたい。

【マメ情報】
新ABL誕生初年度の2010/11シーズンは巨人から亀井善行、金刃憲人らが参加。翌11/12シーズン以降は埼玉西武が8年連続して選手を派遣していた。オーストラリアには野球用品専門店がほとんどなく、メルボルンで野球用品に困ったときは皆、マイケル中村さん(元北海道日本ハムほか・投手)の店にGO!

【日本人選手】
オリックス・バファローズ/富山凌雅(投手)、西浦颯人、宗佑磨、佐野皓大(外野手)

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Adelaide Giants(アデレード・ジャイアンツ)

【2018/19成績】
19勝21敗=南西地区3位

【チーム紹介】
チーム名を『アデレード・バイト』から旧ABL時代の『アデレード・ジャイアンツ』に戻した。クリス・アダムソン監督就任以降、2年連続でプレーオフ進出を逸しており、3年連続になると球団史上初という正念場。昨季加入した強打のアーロン・ホワイトフィールド(プレミア12代表)、フィリーズ傘下の期待の捕手ミッチ・エドワーズ、先発ローテの1枚マイケル・ガーンが再契約したのは、朗報だった。打撃陣には厚みがあり、先発投手陣の懸念はエースのマーカス・ソルバックの合流時期ぐらいか。課題はブルペン。クローザーのライアン・チャーフィーが健在なだけに、そこまでつなぐセットアッパーの有無が勝敗のカギになる。

【マメ情報】
Hondaから派遣された投手たちが昨季、尊敬してやまなかった、元ドイツ代表のマーカス・ソルバック。昨季アデレードで10試合に先発し5勝3敗、防御率1.10の成績を残し19年、ドジャースと契約した。メジャー昇格はならなかったが、今季もアデレードに帰ってくる。頭脳的なピッチングと野球に対する真摯な姿勢で、また日本人選手たちの良きお手本となってくれることにも期待!

【日本人選手】
Honda鈴鹿・主島大虎(投手)、Honda狭山・小野大夏(投手)

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Geelong Korea(ジーロング・コリア)

【2018/19成績】
7勝33敗=南西地区4位

【チーム紹介】
韓国人選手による混成チームで、昨季のエクスパンションに伴い誕生。初年度は、かつてオリックスにも在籍した元メジャーリーガーで韓国球界のレジェンド、ク・デソンが監督を務めた。ABL加入2年目となる今季は、オーストラリア球界のレジェンド、グレアム・ロイドが監督に就任。選手層も昨季より厚みを増している。若手の注目株は、20歳の左腕パク・ジョーホン。ハンファでの2シーズンで51試合に登板しており、ジーロングでも先発ローテーション入りが期待されている。ピッツバーグ傘下でプレーする20歳の遊撃手ペ・ジファンは、1Aで3割を記録したスピードスターだ。開幕前、チームとしての調整期間が毎年短いのが悩みの種だが、今季はチーム一丸となって上を目指したい。

【マメ情報】
本拠地ジーロング・ベースボールセンターは06年から07年、千葉ロッテマリーンズが春季キャンプを行なった場所。ロイド監督は、このジーロング出身の52歳。1993年ミルウォーキーに始まりNYヤンキース、トロント、モントリオール、フロリダ、NYメッツ、カンザスシティとメジャー7球団を渡り歩いた。ヤンキース時代に2度の世界一。オーストラリア出身のメジャーリーガーで世界一になったのは、いまだロイド監督一人である。ちなみに楽天時代の中川大志はパース在籍時、パースの投手コーチだったロイドとハウスシェアをしていた。

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