☆大貫晋一投手☆(横浜DeNAベイスターズ)インタビュー【後編】

2年、3年と安定した活躍をしてこそ本物

PHOTO – Brett Fewson | SMPIMAGES.COM / ABL. Action from the 2019/20 Australian Baseball League (ABL) Round 9. Clash between the Canberra Cavalry and Auckland Tuatara at MIT Ballpark in Canberra, ACT. This image is for Editorial Use Only. Any further use or individual sale of the image must be cleared by application to the Manger Sports Media Publishing (SMP Images)

 

ABLを経て最も成長を遂げた“2019/20AMVP”大貫晋一投手(横浜DeNA)にお話を伺う後編。ABLの懐かしい思い出と、今シーズンについて聞きました。

 

一喜一憂しなくなった

 

――野球選手としてではなく大貫さんという一人の人間として、2カ月超の海外生活を経て変わったことはありますか?

「いろんな友達が増えたのも一つ、また異文化体験ができたのも大きな財産になりましたね。中でも自分が変わったな、成長したなと思えるのは、一つのことに一喜一憂しなくなったこと。ABLの選手たちが失敗してもあまりクヨクヨせず、純粋に野球を楽しんでいる姿がとても印象的だったんです。(ホームステイ先の)ホストファミリーもネガティブなことはなるべく言わず、ポジティブなことを言っていました。そんな様子を見ていて、自分も極力感情を大きく揺らさないようにしようと思ったんです」

――ABLの仲間たちとのエピソードで、今も懐かしく、面白く思い出されるのは?

「何もかも面白かったですね(笑)。ニュージーランド(オークランド)ではグラウンドに穴が開いていて、試合が止まったし。バッターが(打ち損じて)怒って自分のバットをへし折るとか。今までメジャーリーグの中継でしか見たことがなかったので、“すごいなあ”と思いました」

――さて、このオフはどんな調整をしていますか?

「体を大きくして、力強い球を投げられるようにと思って、トレーニングをしています。球の回転の軸など細かいところを見直して、回転量を増やすことを意識して。できればアベレージで、もっと球速も上げられればいいなと思っています」

 

勝ち星以上にピッチングの内容を

 

PHOTO – Brett Fewson | SMPIMAGES.COM / ABL.

――今季はどんなところをファンの皆さんに見てほしいですか?

「1年活躍しただけではダメ。2年、3年と続けてこそ、本物だと思います。だから今季は勝負の年と思って1球1球、覚悟を持って投げていきますので、その姿を見ていただければ嬉しいです」

――数字としては、昨季の10勝が叩き台になりますか?

「勝ち星は、味方の野手やリリーフの方々の助けがないと挙げられないものなので。もちろん2ケタ勝ちたい気持ちはありますが、それよりピッチングの内容ですね。先発したら、できるだけ長いイニングをしっかり投げられるように。そして、それを安定して繰り返し、年を通してローテーションを守っていきたいです」

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