自己MAX更新で上々調整中! ブリスベン・中村勝投手【前編】

4th November 2020, Brisbane Bandits V Brisbane Bandits development squad – Inter club game played at Windsor, Brisbane , Queensland.
Photo: SMP Images

今年3月から、豪州ブリスベンで語学学校に通いながら野球を続けていた、元北海道日本ハムファイターズ・中村勝投手。9月にブリスベン・バンディッツと契約を結んでから約2カ月超の今、いったいどう過ごしているのか。電話インタビューで直撃してみました!

――前回取材させていただいてから2カ月超。今の調子はいかがですか?

「10月からウインザー・ロイヤルズというクラブチームで1週間に1回、先発して投げています。ABLの開幕に向けて、だんだんよくなっている感じがあります。この間、スピードガンで“92マイル”(約148キロ)という数字が出たんですが、スピードガンが正確なら、自己MAXを更新していますから」

――それはすごい! 投げていて、その実感がありますか?

「ウインターリーグや、今のGBL(グレーター・ブリスベン・リーグ)が始まったころとは、投げている感じが全く違いますね。特に最近はコントロールもまとまって、感覚的にとても気持ちよく投げられるようになりました」

4th November 2020, Brisbane Bandits V Brisbane Bandits development squad – Inter club game played at Windsor, Brisbane , Queensland.
Photo: SMP Images

――よくなった要因は、どこにあると思いますか?

「右手の使い方を少し変えました。今までは自然に投げていたんですが、少し準備までを少し早くした、というんですかね。早い段階で、いつでも投げられる態勢に腕を持っていって、そこから一気に投げに行く感覚です。それを意識するまでは、指先に球のかかっている感じが少し薄かったんですね。その結果、真っすぐを投げているのに、スライダー気味に、いわゆる“真っスラ”になってしまうことが多かった。でも投げ方の意識を変えてからは、真っすぐが真っすぐいくようになりました。力の伝わり方がよくなったのではないかと思います」

――指先に球のかかっている感覚が薄くなったのは、いつごろなのでしょう。

「去年ぐらいからですかね。(2017年の右ヒジ)手術前よりも真っすぐがスライダー気味になった感覚が、自分の中にありました。それも一種の武器になってはいたんです。でも、自分の感覚がよくて曲がっているならいいのですが、感覚が悪い中で曲がっていると、やはりずっとどこか違和感みたいなものがあって。コントロール自体も安定しませんでしたしね」

――力の伝わり方がよくなったことは実際、試合での数字にも表れていますか?

「フォアボールも1試合に1個出すか出さないか。GBLの1試合目に5失点しましたが、それ以降は無失点か失点1に抑えているので、結果自体にも出ているかなと思います」

【後編につづく】

 

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